グループウェア(Groupware)とは、複数のユーザーがコミュニケーションや情報共有を行うためのソフトウェアのこと。コミュニケーションの円滑化や業務の効率化に役立ちます。
社内・社外のメンバーで利用することができるため、プロジェクトなどで活躍するでしょう。
しかしグループウェアには種類が多く、どの製品を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
今回は数あるグループウェアの中から、厳選した7製品を比較して紹介します。自社にピッタリの製品をぜひ見つけてくださいね。
グループウェアにはさまざまな機能があります。例えば次のようなもの。
- スケジュール管理
- プロジェクト管理
- タスク管理
- コミュニケーション(チャット・掲示板)
- ファイル共有(ドキュメント・画像など)
- タイムカード
- 経費精算
グループウェアは、さまざまな機能を一つのツールでカバーできます。
製品によって利用できる機能が異なりますので、自社の目的に合ったグループウェアを見つけましょう。
グループウェアを選ぶ際は、次のポイントを考慮しましょう。
- 導入目的を明確にする
- 利便性と操作性
- 拡張性とカスタマイズ性
- 企業規模やコスト
チームや組織のニーズを明確にし、どのような機能が必要かを見定めなければなりません。課題や現状を整理し必要な機能が備わったグループウェアを選びましょう。
グループウェアは、チーム全体が利用するため、使いやすく直感的であることが重要です。シンプルなインターフェースで、操作が容易なものがいいでしょう。リモートや移動中でもアクセスできるモバイル対応のものが便利です。
グループウェアは、チームや組織の成長に合わせて拡張できる柔軟性が必要です。カスタマイズやサードパーティ製のアプリケーションとの連携が容易なものを選択します。
また機密情報や個人情報を取り扱う場合、適切なセキュリティ機能が備わっているかどうかも必ず確認しましょう。
グループウェアは製品によって、最小利用人数を設けていたり、対応規模に上限があったりするものもあります。また導入コストや運用コストもさまざま。提供される機能やサポートの質とコストのバランスを考慮し、コスパの良い選択肢を探しましょう。
多機能で低コストのグループウェアであっても、本当に必要な機能が備わっていなければ意味がありません。必要な機能や使いやすい操作性など、チームや組織に最適なグループウェアを選定することが重要です。
ここからはDFE社がおすすめするグループウェアを7製品紹介します。料金や機能などの特徴を解説しますので、参考にしてください。
- Google Workspace
- Microsoft 365
- サイボウズ Office
- desknet’s NEO
- Salesforce Sales Cloud
- Lark
- LINE WORKS
Googleが提供するビジネス向けのクラウド型グループウェア「Google Workspace」。自宅や勤務先、外出先など場所を選ばずどこからでも利用できるツールです。
ビデオ会議や画面共有ツールを使用して、メンバーと迅速にコミュニケーションをとることができるだけでなく、複数名がリアルタイムでドキュメントやスプレッドシート、プレゼンテーションを編集することも可能。その編集内容は変更履歴から確認することもできます。グループでカレンダーの作成やグループチャットをしたり、共有ドライブでファイルの共同管理をしたりできるのも特徴。24時間365日のサポートもあり安心です。
Google Workspaceの主な機能は次のとおり。
- Gmail(セキュリティ保護されたカスタムのビジネス用メール)
- Drive(ユーザーごとに2TBのストレージプール)
- Meet(150人まで参加可能なビデオ会議とその録画)
- Calendar(共有カレンダーでスケジュール管理)
- Chat(チームメッセージング)
- Docs, Sheets, Slides(ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションの共同編集)
- Keep, Sites, Forms(メモの取り、ウェブサイトの作成、アンケートの作成)
- AppSheet(コーディングなしでアプリを構築)
料金
- Business Starter: ユーザー1人あたり月額680円、30GBのストレージ
- Business Standard: ユーザー1人あたり月額1,360円、2TBのストレージ
- Business Plus: ユーザー1人あたり月額2,040円、5TBのストレージ
- Enterprise: カスタムプライシング、ユーザー1人あたり無制限のストレージ(要問い合わせ)
ビジネスの規模に関わらず、柔軟に対応できるプランを提供している「Google Workspace」。
最大300ユーザーまでのビジネスには、Business Starter、Business Standard、Business Plusプランが適しており、それ以上の大規模な組織にはエンタープライズプランがあります。
14日間の無料トライアルも提供されているので、実際に使ってみてから決めてみてはいかがでしょうか。
多くのビジネスパーソンが使い慣れている「Word」や「Excel」「PowerPoint」など、多彩な機能を搭載したサブスクリプションサービスが「Microsoft 365」。
PC、Mac、モバイルデバイスなど全デバイスでMicrosoft 365アプリを使用できるのは大きなメリットでしょう。
最も安価なプラン・ベーシックプラン(月額540円)でも、法人メールや最大300人までのチャット・通話・ビデオ会議、1人1TBのクラウドストレージなどが利用可能です。
スケジュールやタスク管理、組織の運営・管理機能も充実しているうえ、高度なセキュリティ対策機能も搭載。すでに業務でOffice製品を使っているならば、コストの削減も期待できます。
Microsoft 365の主な機能は次のとおり。
- Word, Excel, PowerPoint(文書、スプレッドシート、プレゼンテーションの作成と編集)
- Microsoft Defender(オンラインでの個人データ保護、アイデンティティ監視、リスクアラート)Outlook(メールとカレンダーの管理)
- OneDrive(1TBのクラウドストレージ)
- Editor(ウェブ上での文章作成支援)
- OneNote(ノート取りと情報管理)
料金
- Microsoft 365 Business Basic:ユーザー1人あたり月額750円
- Microsoft 365 Business Standard:ユーザー1人あたり月額1,560円
- Microsoft 365 Business Premium:ユーザー1人あたり月額2,750円
- Microsoft 365 Apps for business:ユーザー1人あたり月額1,030円
サブスクリプションには、1TBのOneDriveクラウドストレージ、60分のSkype通話分(月額)、そして最新のセキュリティ機能が含まれています。また、新しい機能としてMicrosoft DefenderやMicrosoft Editorが追加され、オンラインでの安全性と文章作成の質をさらに向上。
これらの機能とサービスを通じて、Microsoft 365は日常の作業、学習、コミュニケーションをサポートし、より効率的で安全なデジタル環境を提供します。
1ヶ月間の無料トライアルも提供されていますので、気になる方はまずは試してみましょう。
「サイボウズOffice」は、日本の中小企業向けに設計された手頃な価格のグループウェア。「誰でも簡単に使える」ことにこだわって開発されています。
プランもわかりやすく、スタンダードコースとプレミアムコースの2つ。IPアドレス制限や認証アプリによる認証など、高度なセキュリティ機能を提供しています。
またパソコン、タブレット、スマートフォンなどさまざまなデバイスに対応。メールや掲示板、ファイル管理、プロジェクト管理などをワンパッケージで提供しているほか、サポート体制も充実。普段使っているOfficeアプリと連携できる機能が充実しています。
サイボウズOfficeの主な機能は次のとおり。
- スケジューラー(チームのスケジュール管理)
- メッセージボード(情報共有とコミュニケーション)
- ToDoリスト(タスク管理)
- ファイル共有(ドキュメントやファイルの共有)
- アドレス帳(連絡先管理)
- カスタムアプリ(業務に合わせたアプリケーションの作成※プレミアムコースのみ)
料金
- スタンダードコース(1ユーザーあたり月額500円 ※最低5ユーザーから契約可能)
- プレミアムコース(1ユーザーあたり月額800円) ※カスタムアプリ利用可能)
ディスク容量は、5GB×契約ユーザー数です。
サイボウズOfficeは、低コストで高機能なコミュニケーションツールを求める組織に最適。30日間無料でお試しも可能。実際に使ってみてから判断することができます。
グループウェア開発歴20年以上の実績がある「desknet’s NEO」。
使いやすさと機能の充実さに定評があります。議事録、仮払い精算、備品管理など日本企業ならではのビジネス課題に対応したさまざまなアプリが利用可能。豊富な機能により社内システムを低コストで構築できます。また使いやすい操作性も人気の理由です。
desknet’s NEOの主な機能は次のとおり。
- 情報共有(スケジュール、ドキュメント、アイデアを共有)
- 流動的なコミュニケーション
- ワークフローの合理化(無駄な印刷や輸送コストを削減)
- アプリ選択(27の便利なアプリを提供)
- 直感的なインターフェース
料金
- クラウド版(1ユーザーあたり月額400円 ※最低5ユーザーから契約可能)
- パッケージ版(75,000円~) ※最低5ユーザーから無限ユーザーまで)
desknet’s NEOは、パッケージ版はライセンス購入後に企業のサーバーまたはレンタルサーバーにソフトウェアをインストールし、5ユーザーから数千ユーザーまでスケーラブルです。
その直感的な操作性、高いセキュリティ、そして柔軟なプランにより、さまざまな規模や目的を持つ組織から高い評価を受けています。
無料アップデートにより、常に最新バージョンを使用できる点も大きなメリット。無料トライアルもあります。
Salesforce Sales Cloudは、顧客関係管理(CRM)システムの中核を成す製品で、2009年にリリースされたSalesforceの最初で最もよく知られた製品です。
Sales Cloudは、顧客や見込み客の組織化を目的としたCRMツールであり、販売領域管理、販売自動化、販売協力などを含む機能が追加されています。
どこからでもアクセス可能で、予測、パイプラインの状況、会議の結果などを確認可能。
Sales Cloudは単独で使用することも、他のSalesforceアプリと統合して組織全体をサポートすることも可能です。
Salesforce Sales Cloudの主な機能は次のとおり。
- リード管理(リードの作成、保存、編集、追跡が可能)
- 連絡先とアカウント管理(顧客の活動、履歴、主要な連絡先、コミュニケーション)
- 機会管理(取引の段階、製品、見積もり、競合など)
- パイプラインと予測管理
料金
- starterプラン: ユーザーあたり月3,000円
- Professionalプラン: ユーザーあたり月額9,600円
- Essentialsプラン: ユーザーあたり月額19,800円
- Unlimitedプラン: ユーザーあたり月額39,600円
- Unlimited+プラン: ユーザーあたり月額60,000円
関連アプリやアドオン製品を組み合わせ、Sales Cloudを拡張することも可能。その包括的な機能セットとカスタマイズの柔軟性により、さまざまな業界で広く採用されています。
30日間の無料トライアルが提供されているため、ビジネスのニーズに合わせてSalesforce Sales Cloudの機能を試すことも可能です。
Larkは、効率的なワークフロープラットフォームを提供する、機能豊富なコラボレーションツールです。チャット、カレンダー、ドキュメント作成と共有、ワークフローなど、ビジネスに不可欠な機能を豊富に備えています。
Larkの主な機能は次のとおり。
- チャット(シンプルで高機能)
- カレンダー機能(社内外のスケジュールを調整可能)
- テレビ電話機能(日本語・英語・中国語のリアルタイム字幕翻訳可)
- 文字起こし機能
- オンラインドキュメント(ストレージや共有フォルダ)
料金
- starterプラン: 無料(共有ストレージ100GBまで)
- Pro: ユーザーあたり月額1,420円(共有ストレージ1TBまで)
- Enterprisesプラン: 要問い合わせ(共有ストレージ10TBまで)
Larkはほとんどの機能を、50ユーザーまで無料で使用可能。導入前に試してみたい方におすすめです。
LINE WORKSは、ビジネス向けのコミュニケーションとコラボレーションプラットフォーム。
使い慣れたLINEのインターフェースに似ているので、使いやすいと評判です。メッセージ、メール、ドライブ、カレンダーなどをモバイルとPCの両方で使用できます。
多くの方が利用しているLINEですので、職場でのコミュニケーションを活性化させることができるのではないでしょうか。
強固なセキュリティとコンプライアンス基準を満たしていることも人気の理由です。
LINE WORKSの主な機能は次のとおり。
- ビジネスチャット(LINEと同様の使い心地)
- コラボレーションツール(メッセージ、メール、連絡先、掲示板、カレンダー、ドライブ、フォームなど)
- 管理機能(中央集権的な管理を通じて、権限の付与や使用状況のチェック可能)
- セキュリティ(24時間365日、セキュリティエンジニアによる監視)
- カスタマイズと統合(既存プロセスの簡素化可能)
料金
- フリー:無料(ストレージ5GBまで)
- スタンダード: ユーザーあたり月額450 円(ストレージ1TBまで)
- アドバンスト: ユーザーあたり月額800 円(ストレージ100TBまで)
LINE WORKSは、ビジネスコミュニケーションと効率的なワークフロー管理を求める企業にとって優れた選択肢の一つ。
カスタマーサポートも充実しており、初心者にも安心です。
企業のさまざまな課題に対処するためには、グループウェアの導入が有効です。
特にリモートワーク環境では、「誰に相談すればいいかわからない」「同僚や上司の行動が把握できない」「承認プロセスが滞る」などの問題が生じやすいもの。グループウェアはこれらの課題の解決に役立つでしょう。
自社に適切なサービスをしっかり考慮して、グループウエアを選んでみてくださいね。
※情報は2024年2月現在のものです