労働保険番号とは、事業所が労働保険に加入した際に労働局から事業所ごとに交付される14桁の番号。労働者を1人でも雇用すれば、労働保険に加入することが法律で義務づけられています。
『会社ごと』『事業ごと』に与えられるので、個人に交付されるものではありません。
万が一労災事故が発生した場合、労働保険番号を記載しなければなりませんが「番号がわからない」ということもあるでしょう。
しかし残念ながら、労働局のホームページなどで労働保険番号を検索することはできません。
この記事では労働保険番号の調べ方をはじめ、労働保険について解説します。
労働保険番号の調べ方は、次の3つ。
- 会社に確認する
- 会員証などで確認する
- 加入団体に確認する
なおハローワークのホームページや労働基準監督署のホームページなどで労働保険番号を検索することはできません。
労働保険番号は、事業所ごとに与えられる番号です。従業員という立場であれば、会社に確認しましょう。
事業所が労災保険に加入すると、「会員証」や「加入証明書」が発行されます。この会員証等に記載されています。これらにはしっかりと労働保険番号が記載されています。
会員証等はカード型の会員証も多いため、失くさないように注意してください。
なお労働保険料の年度更新の際に提出する申告書控えでも確認できます。
労働保険事務組合などの加入団体に問い合わせれば、労働保険番号の確認ができます。
会員証や加入証明書が手元にないときは、直接確認してください。
労働保険番号は14桁。
この14桁の数字には、それぞれの意味があります。
番号は左から順に府県番号、所掌、管轄、基幹番号、枝番号で構成されています。
最初の2桁は都道府県を表した数字です。
北海道の「01」から沖縄県の「47」まで47の数字があります。
ちなみに東京都は「13」、大阪府は「27」です。
所掌の番号は、取り扱う行政機関が労働基準監督署なのか、公共職業安定所なのかを表記するもので、「1」は労働基準監督署、「3」は公共職業安定所(ハローワーク)です。
都道府県管内に複数ある労働基準監督署または公共職業安定所のどこが管轄するかを表す数字です。
例えば、東京都の労働基準監督署は19カ所ありますが、品川労働基準監督署は「05」、新宿労働基準監督署は「08」などと、番号が振り分けられています。
基幹番号は、事業場ごとに割り当てられる番号です。
末尾番号に意味があり、「0」は一元適用の一般の事業所、「2」は二元適用事業所の雇用保険、「4」は二元適用事業所のうち林業等の労災保険、「5」は二元適用事業所のうち建設業等の労災保険、「6」は二元適用事業所の事務部門の労災保険、「8」は建設業の一人親方・家内労働者・海外派遣者を意味します。
枝番号は、基幹番号を補完する番号。
委託しない事業場を含め、ほとんどの場合は「000」です。
「労働保険」とは、一般的に労災保険と呼ばれる「労働者災害補償保険」と「雇用保険」とを総称。
労災害保険は、労働者の業務災害や通勤災害などによる疾病や障害などに対して保険給付を行うことを目的とする保険制度。
一方で雇用保険は、雇用の継続が困難になった被保険者に対して保険給付を行うことを目的とする保険制度です。
労働保険は、いざというときのために労働者を守るための保険制度。
労働保険番号は、加入時に発行された会員証などに記載されています。紛らわしい番号もあるのでしっかり確認してくださいね。
確認方法をおさらいしましょう。
- 会社に確認する
- 会員証などで確認する
- 加入団体に確認する
この3つを覚えておくだけで簡単です。
なお本人がケガなどをした場合、自分で番号を確かめることができないこともあります。可能であれば、労働保険番号を家族にも把握しておいてもらいましょう。
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