会社で車を使用する場合、法人名義で購入することでさまざまなメリットがあります。
個人名義より法人名義で車を購入したほうが、圧倒的に有利。
ただしいくつかの注意しなければならない点がいくつかあります。
今回は法人名義で車を購入する場合のメリットや注意点を解説します。
車を購入する際、法人名義と個人名義ではどのような違いがあるのでしょうか。
ここからは法人名義で車を購入する場合の主なメリットは次の3つ。
- 車にかかる費用を必要経費にできる
- 減価償却できる
- 個人で買い取ることも可能
法人名義で車を購入する一番のメリットは、車にかかる費用を必要経費にできることでしょう。
車を所有するためには、車の購入代金以外にも、自動車税や保険料、車検代やガソリン代などさまざまな費用がかかります。
個人名義の場合は、これらの費用は所有者が支払わなければなりません。しかし法人名義なら経費計上可能。節税にもつながります。
車両などの固定資産の購入費用は、何年かにわたって経費としていく会計処理をします。それが減価償却。
数年間経費として計上できるため、節税につながります。
条件が合えば、車の購入費用全額を減価償却することも可能です。
法人名義で購入した車も、いずれ使わなくなることもありますよね。
その場合、個人で買い取りすることが可能です。
ただし極端に安い金額で取引すると、かえって税金の負担が増幅する可能性があります。
車を法人名義で購入する際に、気をつけたほうが良いポイントは3つあります。それぞれどのようなことに注意すべきなのか、詳しく解説します。
- 減価償却の耐用年数
- 購入するタイミング
- 経費計上できない車種
減価償却の耐用年数は新車と中古車によって異なります。
新車の法定耐用年数は、普通車が6年間、軽自動車は4年間です。
そして中古車の場合は、法定の計算方法によって耐用年数を計算します。
(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%(1年未満切り捨て)
この計算式に当てはめると、いわゆる「4年落ち(厳密にいえば「3年10ヵ月落ち」)」と言われる普通車を契約した場合、1年間で100%減価償却ができます。
車の償却単位は1ヶ月です。仮に決算月に社用車を購入してしまうと、1ヶ月分しか償却の対象になりません。
節税効果を最大限受けられるように購入するなら、決算月の翌月に購入しましょう。
法人名義で車を買うなら、購入費用だけで決めるのではなく、人気のあるモデルやカラー、グレードなどについも考慮し、高値で売れる車(リセールバリューが良い車)を購入しましょう。
ただしどんな車でも経費として認められるわけではありません。事業に適当でない社用車は、経費として認められないことも。
例えばスポーツカーなどは注意が必要ですが、高級車は役員車や送迎用としてなら認められることもあります。
また私用に使っていると疑われた場合などにも経費として認められないことも。車の用途を明確にしておくことが大切です。
法人用の車は「カーリース」を活用するのも有効な手段。
支払った費用を全額経費計上できるため、法人税の節税効果が期待できます。またカーリースでは頭金や初期費用が不要で、月額料金には車両本体価格だけでなく自賠責保険料や各種税金、各種手数料などが含まれているのもメリットでしょう。
ただしカーリースの料金にはさまざまな費用が含まれているため、支払総額で考えると高くなることもあります。
社用車は個人名義より法人名義で購入する方が、圧倒的に有利です。
しかし減価償却の仕組みや購入するタイミングなど、しっかり理解しておく必要があるでしょう。
節税効果を最大限に受けられるよう、この記事を参考に、社用車の購入を検討してみてくださいね。