近年、InstagramやYouTube、note、ブログなど、さまざまなプラットフォームで個人が情報発信を行い、それを収益化しています。
そんな中、特に文章を書くクリエイターや専門家にとって、自分のメディアを立ち上げ、読者と直接繋がるための強力なツールとして評価されているのが「Substack(サブスタック)」。
Substackは、ニュースレターを通じた直接的な発信と収益化を目的とした、アメリカ発のオンラインプラットフォームです。
しかし、「Substackって具体的に何ができるの?」「日本のnoteとはどう違うの?」と感じている方もいるかもしれません。
今回は、Substackの基本的な機能や特徴、noteとの違いなどについて解説します。
Substackとは、ニュースレター(メールマガジン)を手軽に配信し収益化できる、アメリカ発のオンラインプラットフォーム。
クリエイターが、自分のブログやニュースレターを配信し、読者から定期購読料を受け取ることで収益化できるサービスです。
広告収入に依存せず、読者からの直接的なサポートによってクリエイターが活動を継続できる仕組みを提供。
これにより、クリエイターは本当に伝えたいことを自由に発信しやすくなります。
Substackの主な機能は以下の通りです。
- ブログ機能:記事を作成、Web上に公開
- ニュースレター(メルマガ)機能:購読者に記事をメールで直接配信
- 有料購読機能:記事を有料化し、月額・年額の購読料を設定可能
- ポッドキャスト機能:音声コンテンツの配信も可能。テキストと音声を組み合わせたコンテンツ展開可
- コミュニティ機能:コメント欄での読者との交流や、専用チャット機能なども利用可能
これらの機能を通じて、Substackはクリエイターが独立して情報発信を行い、読者と密な関係を築きながら収益を上げるための環境を提供しています。

Substackは、クリエイターが読者と直接繋がることで、収益化とブランド構築を同時に進めることができる強力なツール。主なメリットは次のとおり。
- 自由な情報発信
- 高い収益性
- メール配信機能の充実
- 読者との直接的な関係構築
- シンプルな操作性
- 初期費用無料
Substackは、広告主やプラットフォームの規約に過度に縛られることなく、自由に情報発信ができるプラットフォーム。
有料購読料の90%がクリエイターに還元されるため、収益性が高く、安定した収入源を構築しやすいのも特徴です。
記事をブログとして公開するだけでなく、購読者のメールボックスに直接届けるため読了率が高まりやすく、ニュースレターやコメント機能を通じて、読者と密なコミュニケーションを取ることができ、熱心なファンも育成できます。
クリエイターがコンテンツ制作に集中できるよう、非常にシンプルで直感的な管理画面が提供されていることや、アカウント開設や基本機能の利用に費用はかからないことも大きなメリットです。
一方、Substackには、他のプラットフォームにはない特有のデメリットも存在します。
- 集客はクリエイター次第
- 日本語でのサポートは限定的
- デザインの自由度が低い
- SEO対策は比較的弱い
Substackは、プラットフォーム側からの大規模な集客支援は期待できないため、クリエイター自身がSNSなどを活用して読者を集める必要があります。
またアメリカ発のサービスのため、インターフェースやヘルプは英語が中心。日本語での利用は可能ですが、サポートは限定的。
レイアウトやデザインのカスタマイズ性は、noteなどに比べて限定的です。
ブログとしてのSEO機能はありますが、一般的なCMS(WordPressなど)と比較すると、SEOに特化した詳細な設定は難しい場合があります。

日本のクリエイターに人気の「note」とSubstackは、どちらもクリエイターが記事を公開し収益化できるプラットフォームですが、いくつか大きな違いがあります。
比較項目 | Substack | note |
主な収益源 | 有料ニュースレター(定期購読) | 有料記事、有料マガジン、サポート(投げ銭)、メンバーシップなど |
プラットフォームの性質 | ニュースレター配信・購読が主軸 | 記事公開・販売が主軸 |
手数料(有料販売時) | 10% + 決済手数料 | 15% + 決済手数料(法人利用時は20%) |
集客の仕組み | クリエイター自身による集客が主 | プラットフォーム内での回遊・発見も期待できる |
コンテンツ形式 | テキスト(ブログ、ニュースレター)、ポッドキャスト | テキスト、画像、動画、音声など多様 |
決済通貨 | 基本的に米ドル(円でも設定可能) | 日本円 |
サポート言語 | 英語が主 | 日本語 |
Substackは「直接購読」を通じた、収益化とオーディエンスとの強いつながりが最大のメリットです。
一方noteは、より多様なコンテンツ形式と収益化方法を提供し、プラットフォーム内でのコンテンツ発見にも力を入れています。ブログやnoteの記事は,発見してもらうことが前提です.
Substackの使い方は非常にシンプルです。
ここからは、Substackを始めるための基本的な使い方を、以下の3つのステップに分けて分かりやすく解説します。
- サインイン(登録)する
- 記事を投稿する
- 有料プランを設定する
まずは、Substack公式サイトにアクセスし、アカウント登録をします。
メールアドレスを登録し、サインイン。
Xアカウントと連携すると、プロフィール情報(名前、アイコン、自己紹介)が自動で引き継がれるため、スムーズに登録完了。もし連携させたくない場合は「skip」などを選択し、メールアドレスで登録を進めましょう。
登録の最後に、あなたのニュースレターの基本情報を設定します。
- Publication name(ニュースレターの名前): あなたが発行するメディアのタイトル
- What’s it about?(概要説明): どのような内容を配信するのかを簡潔に説明
- Web URL(ウェブページのURL): あなたのSubstackページのURL
名前と概要説明は後からでも変更可能ですが、Web URLは一度設定すると変更できません。
サインインしたら、早速最初の記事を書いてみましょう。
ログイン後、管理画面である「Dashboard」(ダッシュボード)を開き、「New post」をクリックすると、エディタ画面に移ります。
エディタは、日本のブログサービス「note」のような感覚で、直感的に操作できます。
読者が増えてきたら、コンテンツを収益化することも可能です。
収益化には、オンライン決済サービス「Stripe(ストライプ)」のアカウント連携が必須。ダッシュボードの「Settings」→「Payments」から設定画面に進み、指示に従って連携を完了させます。
料金プランは、月額(Monthly)と年額(Annually)の購読料金を自由に設定可能です。
記事を投稿する際の公開設定で、配信対象を「Paid subscribers only」(有料購読者のみ)に設定するだけで、有料会員限定の記事を配信できます。
無料記事で価値を提供し、より専門的で深い内容を有料記事にするといった使い分けが、ファンを増やし収益につなげる鍵となるでしょう。

Substackは、広告収入に頼らず、クリエイターが読者と直接繋がり、価値のある情報を届けることで収益を得るプラットフォームです。
AIが情報を要約・生成する時代において、人々が真に求めるのは、表面的な情報ではなく、「信頼できる個人の深い洞察」や「専門家の一次情報」。Substackは、まさにそうしたコンテンツを発信する場として、その価値をますます高めていくでしょう。
自分の知識や経験を活かして情報発信してみてはいかがですか。
DFEブログでは、これからも皆様のビジネスをサポートする、お役立ち情報を発信してまいります。ぜひ、次回の更新もお楽しみに!