ビジネスパーソンの移動手段として欠かせない存在「東海道新幹線」。
車内のビジネス環境を充実させるべく、2021年より試験的に導入されていた「S WORK車両」が、2023年10月より本格始動しています。
また2024年5月22日より、予約方法などが少し変更となり、さらに利用しやすくなりました。
DFEブログ読者の皆さんは、「S WORK車両」を利用していますか?
今回はS WORK車両はもちろん、Pシート、ビジネスブースなどの新しいサービスについて紹介します。
S WORK車両は、ビジネスパーソンのニーズに応えるために特別に設計された車両。
東海道・山陽新幹線の「のぞみ」「ひかり」「こだま」の7号車が「S WORK車両」です。
仕事を進めたい人の利用を想定した車両で、新幹線での移動時間に、座席でWebミーティングや携帯電話の通話をすることができます。
もちろん大声で話すことはNGですが、ヘッドセットやマイクを活用して小さな声で話したり、パソコンのキーボード音など最低限の作業音を出すことは、”お互い様”として許容するのがこの車両のルールです。
S-WORK 車両は通常の車両と比べて、ビジネスパーソンが移動中でも効率的に仕事ができる環境です。たとえば次のようなことが普通車指定席と異なります。
- 座席でWebミーティングや携帯電話の通話可能
- 座席のリクライニング角度が従来よりも小さい
- 無料Wi-Fi「S Wi-Fi for Biz」が利用可能(N700Sのみ)
- 座席の回転不可
- 乗客同士の歓談は控える
新幹線の車内では無料Wi-Fiサービスを利用することができますが、S WORK車両では従来のFree Wi-Fiの約2倍の通信容量を備えた「S Wi-Fi for Biz」を利用することができます。とはいえ(感じ方は人それぞれですが)満足のいく通信速度であるとは言い難いかもしれません。
なお「S Wi-Fi for Biz」には利用時間の制限はありません。
「S Wi-Fi for Biz」が利用できるのは、N700S車両の7号車「S Work車両」と8号車(グリーン車)のみ
以前はS WORK車両でできなかったけれどできるようになったこと(2024年6月現在)は、次のようなことです。
- 複数人での予約も可能に
- こどもも乗車可能に
- 駅の窓口や券売機等でも購入可能に
先述のとおり、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」「ひかり」「こだま」の7号車が「S WORK車両」。
そのうちの10席が「S WorkPシート」です。
上記図のオレンジ色の部分が「S WorkPシート」。S WorkPシートの乗車には1,200円の追加料金が必要です。
ちなみにブルーの部分は、通常の新幹線普通車指定席の料金で利用可能。
「S WorkPシート」は一部の3人掛け席の中央(B席)にパーティションを設置し、A・C席を1.5倍の広さに。パーソナルスペースが広くなり、より快適に仕事をすることができます。
テーブルは手前に引き出すと傾けることができ、ノートパソコン等を適した角度で使用することができます。
テーブルの上に飲み物やスマホなどを置くと落下しやすいため、B席部分に設けられたドリンクホルダーや物を置くスペースを利用するといいでしょう。
新幹線の車内で、周囲を気にせず打ち合わせや電話、Web会議などをもっとしっかり行いたい方におすすめなのが、「ビジネスブース」。有料の個室ワーキングスペースです。
N700Sの7・8号車間デッキ部に導入された「ビジネスブース」は、S Work車両(7号車)利用客であれば誰でも利用可能ですが、2024年6月現在、すべてのN700Sに設置されていないため、ホームページなどで確認する必要があります。
利用可能区間は東京~博多間。1グループ2名まで利用することが可能です。
室内にはテーブル、ハイチェア、コンセントが整備され、「S Wi-Fi for Biz」も利用できます。
ビジネスブースは有料。利用開始時にクレジットカード決済します。
利用時間は10~60分で10分単位で選択でき、1回当たりの上限は60分。10~30分は10分あたり¥200、30~60分は10分あたり¥300です。
たとえば60分利用したい場合の利用料金は、30分×200円+30分×300円で、トータル1,500円です
ビジネスブースは乗車前に予約することはできません。乗車後に車内で予約をします。
利用の手順は次のとおり。
- ブース内のQRコードから予約サイトにアクセス
- 空き状況を確認し、予約詳細画面に遷移
- アカウントを作成しログイン
- 利用時間を選択し席をキープ
- 「利用番号」が表示され、予約完了
- 自分の順番がきたら、ブースに移動
- 「利用番号」をブース内のタブレットに入力して利用開始
- 利用後は「利用終了」を押して終了
東京-新大阪間であれば、のぞみ利用で約2時間半の時間を要します。この移動時間を効率的に活用し、仕事をしたいという人は多いでしょう。
「S WORK車両」は、ビジネスパーソン向けに設計された特別車両です。同僚やご家族、ご友人との会話を楽しみたい方は、普通車指定席を利用しましょう。
S WORK車両の予約方法なども改善され、より利用しやすくなりました。このブログが、まだ利用したことがない方や、Pシートやビジネスブースを利用したいと思っていた方のお役に立てれば幸いです。