日本は深刻な人手不足、つまり働く人の数が足りていない状況に陥っています。
さらに深刻なのは「人材不足」。求めるスキル持つ人材が足りていないということ。
なかでも経理業務は知識や経験が必要なこともあり、優秀な経理人材を採用することは容易なことではありません。逆に言えば、経理人材は売り手市場と言えます。
経理とは経営を管理する業務であり、企業にとって重要な業務です。経理人材が不足すると、経営に問題が起きてしまう可能性もありますので、企業側は早急に対処する必要があります。
この記事では、経理の人材不足によるリスクと解決策を紹介しますので参考にしてください。
経理人材が不足する原因
そもそも日本では労働人口が減少し、人手不足という状況が続いています。なかでも経理の人材不足に悩まされている企業も多いでしょう。
経理の人材不足にはさまざまな理由が考えられますが、次のような理由が大きな要因でしょう。
- 専門的な知識と実務経験が必要
- 経理業務の複雑化
- ネガティブなイメージがある
専門的な知識と実務経験が必要
経理には、専門的な知識と実務経験が必要です。
もちろん新卒で経理に配属され経験ゼロから始める人もいますが、未経験者の中途採用はほぼありません。
経理に配属される人は、基本的に経験者か簿記などの資格保有者でしょう。
経理に必要な資格やスキルなどは「【経理の中途採用を成功させるには?】4つのポイントを解説」の記事をご覧ください。
経理業務の複雑化
先述のとおり、経理には専門知識と経験が必要です。
しかしながら会計法、システム、税法の複雑化など、経理に求められるスキルは年々上がっています。処理しなければならない量が増えたことも、経理人材が不足する理由の一つといえるでしょう。
経理業務経験があってもブランクがあると、システムが使いこなせなかったり、税法が理解できなかったりすることもあります。
ネガティブなイメージがある
経理には、たとえば「地味」「繁忙期の残業が多い」「将来AIが業務をするようになる」など、ネガティブなイメージも少なくありません。実際に自動で仕分けするサービスも登場するなど、AIが参入しつつあります。
そのため将来性などを考え、経理を志望しない人や経理業務から離れる人が多いのも実情。人気の高い業務とは言えないのが正直なところです。
しかし先述のとおり、現在経理人材は売り手市場。経験やスキルがあれば、現時点では引く手数多でしょう。
経理不足で起こり得るリスク
経理は企業にとって重要な業務です。経理人材が不足すると、経営にさまざまな問題が発生する可能性があります。たとえば次のようなリスクが考えられます。
- 既存社員の離職リスク
- ミスや不正のリスク
既存社員の離職リスク
人手不足が続くと、既存社員の負担が大きくなります。そうすると既存社員も疲弊してしまい、離職するケースも少なくありません。
経理は正確性や集中力の求められる仕事のため、ストレスにも直結します。
会社の経理業務はできるだけ余裕をもった人員を確保するようにしましょう。
ミスや不正のリスク
経理は企業の”お金”を管理する業務。正しい処理ができていなければ、会社にとって大きな問題に発展することも。税務調査で厳しい指導が入る可能性もあります。
また残念ながら経理人材による不正が発生するリスクもあるため、経理人材は人間として責任感のある人や信用できる人でなければなりません。
このブログでも、過去に経理の不正について紹介していますので参考にしてください。
経理の人材不足への解決策
経理人材を見つけるのは至難の業。しかし処理すべき事務を放置しておくわけにはいきません。
ではどうしたらよいのでしょうか。解決策を3つ紹介します。
- 経理業務をアウトソーシング
- 人材を採用
- 経理業務の自動化・効率化
経理業務をアウトソーシングする
経理人材が不足しているのなら、経理業務をアウトソーシングするのも有効な手段で最もおすすめです。単純作業から、知識を必要とする専門的なことまで、アウトソーシングなら対応可能。採用コストも抑えることが可能です。また離職の心配もいりません。
おすすめの経理のアウトソーシングは、こちらの記事で紹介しています。
人材を採用
経理人材不足を根本的に改善するためには採用する以外ありません。
しかし即戦力となる優秀な人材は不足していますので、次のような人人材を採用することも視野にいれてみてはいかがでしょうか。
- 未経験者を採用し教育する
- 人材紹介会社に相談する
- 50代以上のスタッフを採用する
未経験を採用し、教育をして育てるというのもひとつの案です。未経験者であっても、せめて資格保有者を採用しましょう。教育するには時間もコストもかかりますし、一人前になったところで退職してしまうというリスクもあります。
人材紹介会社に相談するのもおすすめです。多少のコストはかかりますが、キャリアやスキルを持った人を紹介してもらえる可能性もあります。
また50代以上であれば、経験者や即戦力として活躍できる人材の確保も現実的です。シニア世代の採用は人材不足の打開策として注目されています。
経理業務の自動化・効率化
経理業務の自動化や効率化を図り生産性を上げることで、既存社員の負担が減り、新規採用の必要性もなくなるかもしれません。
たとえばこれまで紙ベースで処理していた業務をコンピュータで管理するようにしたり、自動で仕分けされるシステムを採用したり、経理業務に効果の期待できるITツールを導入したりすることで、これまでの経理業務がかなり効率化できます。
機械に任せられるところは自動化し、創造的な仕事は経理人材が担当することで、人材不足も解消されるかもしれません。
まとめ
- 経理は知識や経験が必要なため、優秀な人材不足
- 経理人材は売り手市場
- 経理の人材不足のおすすめ解決策はアウトソーシング
経理業務は知識や経験が必要なため、優秀な人材が不足しています。経理人材を探している企業は、アウトソーシングや人材紹介業者も視野に行動しましょう。
採用コストを抑えることができ離職の心配ない経理アウトソーシングがおすすめです。
経理の人材不足は多くのリスクをはらんでいますので、できるだけ早く対応策を練りましょう。