ビジネスやコプライベートなどで多くの人が活用するメール。
しかしIPアドレスやドメインが「ブラックリスト」に登録され、送信や受信が行えなくなることがあります。ブラックリストに登録されてしまうと、仕事や生活に大きな影響を与えてしまうでしょう。
今回はメールのブラックリストについて解説。メールがブラックリストに登録されてしまったら、早急に解決することが大切です。
メールのブラックリストとは、SpamhausやSpamCopなどの迷惑メール対策団体がWEB上で公開しているリストで、危険度の高いIPアドレスやドメインなど、メールサーバーの情報が記載された一覧です。
ブラックリストはメールアドレスを記録したリストではなく、メールサーバーのIPアドレスやドメイン。個人の連絡先が登録されることはありません。
利用しているISPやサーバーが何らかの理由でブラックリスト入りしブラックリストに登録されてしまうと、自動的に拒否されほとんどの宛先に届かなくなってしまいます。
悪質なことをしていなくても、ブラックリストに登録されてしまうケースもあるようです。
登録されると販促メールだけでなく、重要なお知らせメールなども送信できなくなるため、ビジネスに大きな支障が生じてしまいます。
ブラックリストに登録される理由はいろいろありますが、主に次の4つが挙げられます。
- 無効なアドレスに何度もメール配信を行った
- スパムトラップへメールを送信してしまった
- メールを大量に一斉配信したためスパムとして判断された
- 同じサーバーに迷惑メールの配信者がいる
存在しない無効なメールアドレスに何度もメールを送り続けると、サーバーに対するサイバー攻撃と見なされてしまう可能性があります。
無効なアドレスの定期的な除外(クレンジング)を行いましょう。
スパムトラップとは、迷惑メール業者などを探すために、使われていないメールアドレスを受信用に開放し罠(トラップ)を仕掛けておくことです。
送付先にスパムトラップが含まれていると、迷惑メールと判断され送信元IPアドレスがブラックリスト入りする可能性があります。
スパムトラップはすでに無効になった古いメールアドレスを再利用していることが多いので、無効なアドレスを定期的にクリーニングしましょう。
また当たり前ですが、不正な方法で入手した宛先リストは使わないでください。
特定IPアドレスから大量にメール配信すると、迷惑メール業者と判別されてしまうことがあります。
先述の無効なアドレスを多く含んでいるとその可能性が高まりますので、配信エラーが発生している場合は注意してください。
ブラックリストは、迷惑メールを発信するメールサーバーをリストに登録しています。つまり同じメールサーバーを利用しているユーザーが迷惑メールを発信している場合、ブラックリストに登録される可能性が高くなるのです。
残念ながらこの場合、共用メールサーバーを利用している限り、回避することはできません。
利用しているサーバーがブラックリストに登録されているかは簡単に確認することができます。その手順は次のとおり。
- メールサーバーのIPアドレスもしくはドメインを調べる
- ブラックリストチェッカーにIPアドレスかドメインを入力して検索する
まずはメールサーバーのIPアドレスもしくはドメインを調べます。IPアドレスの調べ方は以下を参考にしてください。
Windows10
1.コントロールパネル
2.「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリック
3.ローカルエリア接続(ネットワーク名)をクリック
4.「詳細」をクリック
MacOS
1.システム環境設定
2.ネットワーク
3.「接続済み」を選択
4.「詳細」をクリック
5.「TCP/IP」を選択
ブラックリストチェッカーはさまざまな団体が提供しています。以下の2つは比較的使いやすいサイトです。
もしもブラックリストに登録されていることがわかった場合は、サイト上で解除申請します。
例えばSpamhausの場合は、次のような手順です。
- Spamhausにアクセス
- 「Blocklist Removal Center」をクリック(下の画像参照)
- メール送信元IPアドレスを入力して「Look up」をクリック
- ドメインをクリックし、表示されたRemoval formをクリック
- 解除したいメールアドレスと表示番号を入力し「Remove」をクリック
なお解除申請するIPアドレスやドメインによっては、登録解除事由や企業情報などについて詳しく聞かれる場合があります。
ブラックリストに登録されてしまうと、ビジネスに大きな支障をきたしてしまいます。
重要なのはブラックリストに登録されたことに早く気づき対処することです。
メールが急に届かなくなったら、戻ってきたエラーメッセージをしっかり確認してください。英語で表示されているからと諦めず、検索や翻訳を使って状況をしっかり把握しましょう。
不明な点はお気軽にDFEにご相談ください。