先日、信じられないニュースが報じられました。
夏の風物詩ともいえる「24時間テレビ」に寄せられた寄付金などを、系列局の幹部社員が長年にわたり、合計約1,118万円も着服していたというニュース。24時間テレビといえば、視聴者のみなさんからの寄付金を募るチャリティー番組ですが、そんな多くの人たちの善意の気持ちを踏みにじるような悪質な事件です。
今回はこの許し難い不正事件を紹介します。
今回取り上げるのは、鳥取県にある日本テレビ系列「日本海テレビ」の元経営戦略局長(53)が、合計1,118万円を着服していたこの事件。
2014年から8年間、同社に保管されていた寄付金を1年に約18万~50万円ずつ持ち出し、寄付金は合計264万6,020円、同社の売上金は合計853万6,555円、総額1,118万円2,575円を周囲の目を盗んで自分の銀行口座に入金していました。
元局長は「発覚しにくい入金があり、着服を思いついた」と動機を話しています。
着服したお金は、親族のためのほか、後輩らを連れた飲食代、ギャンブルなどに使用されていました。
なお元局長は、主に経理畑を歩み、昨年総務局長兼経営計画部長に出世。今年4月経営戦略局長に就任した人物のようです。
不正が発覚したきっかけは、同社に税務調査の連絡が入ったこと。税務調査によって着服がバレることを恐れ、自ら会社に申告してきたといいます。
元局長は懲戒解雇。
「不正を長年見落としてきた経営トップの責任は極めて重大」と、会長は辞任、社長は3か月分の給与返上を表明しています。
同社は鳥取県警鳥取署に被害を届け、着服された寄付金全額を24時間テレビチャリティー委員会に届けるとしています。
今回は、善意の気持ちから集まるお金を着服した事件を取り上げました。
紹介したとおり、元局長は経理畑で過ごし、出世街道を歩み、今年4月には経営戦略局長に就任した人物。つまり実績や信頼を得ていたであろう人物が、裏では着服をしていたということ。大きな企業であるにも関わらず、それに気づくことができなかったということです。
不正が行われると、本人だけでなく、周りの人までも処分を受けることになります。
着服が起こった会社のほとんどは、発覚後に「まさかあの人が…」と思うのでしょう。それほど気づかないものなのです。
われわれは、社内だけではなく、第三者目線の導入が効果的だと考えます。”まさか”の坂がやってこないように、DFEがサポートいたします。お気軽にご相談ください。