「勤務日以外に有給休暇を使いたい」と言われたら?週1勤務のスタッフに起こりがちな誤解を解説

  • 2026年2月17日
  • 労務
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アルバイトやパートスタッフ、特に週1~2回勤務のスタッフから、こんな相談を受けたことはありませんか?

「来週はシフトに入っていない火曜日に、有給を使って給料をもらいたいんですけど……」

スタッフとしては「有給休暇=お金がもらえる権利」という感覚かもしれませんが、管理者としては「そもそも仕事がない日に有給って使えるの?」と疑問に思うはずです。

結論から言うと、原則として勤務日(シフトが入っている日)以外に有給休暇を使うことはできません。

今回は、なぜこの誤解が生まれるのか、そしてスタッフにどう説明すれば納得してもらえるのか、法的な根拠を交えて解説します。

正しい有給の使い方

まず、スタッフとの認識のズレを埋めるために、有給休暇(年次有給休暇)の法的な定義をおさらいしましょう。

有給休暇とは、「本来働く義務がある日に、賃金を減額されずに休むことができる権利」のことです。これを専門用語では「労働義務の免除」と言います。

つまり、有給休暇を使うための条件は以下のようになります。

  1. その日にシフトが入っている(労働契約上の労働日である)
  2. その労働を免除してもらう(休む)
  3. その対価として賃金が支払われる

このロジックでいくと、そもそもシフトが入っていない日(休日)には、「免除してもらう労働義務」が存在しません。

免除するものがない以上、有給休暇を行使する余地がないのです。したがって、「シフトのない日に有給を当て込んで給与を増やす」という使い方はできません。

週1勤務スタッフにこの誤解が多い理由

では、なぜスタッフはこのような要望を出してくるのでしょうか? そこにはパート・アルバイト特有の事情があります。

① 「有給=ボーナス」という勘違い

正社員の場合、有給は「体を休めるためのもの」という認識が強いですが、時給制のスタッフの場合、「有給=働かなくてもお金がもらえるチケット」のように捉えているケースが少なくありません。

② シフト減少による収入補填

特に週1勤務などのスタッフは、テスト期間や家庭の事情、あるいはお店の都合でシフトがゼロになる週があると、ダイレクトに収入が減ります。「今月ピンチだから、余っている有給で埋め合わせたい」という切実な理由がある場合が多いのです。

シフト制における「注意点」

ここで一つややこしいのが、「シフトが確定する前か、後か」という問題です。

完全固定シフト(例:毎週月曜勤務)の場合

月曜には使えます。火曜には使えません。非常にシンプルです。

自由シフト(変動シフト)の場合

すでにシフト表が出来上がっていて「休み」になっている日には使えません。

しかし、シフト希望を出す段階で「この日は有給にしてください」と申請された場合、会社側はそれを拒否して「ただの公休」にすることは原則できません(※本来シフトを入れる予定だった場合に限る)。

 

今回のテーマのように「勤務日以外(シフトが決まっていない日、あるいは公休確定後)」に後出しで請求された場合は、「労働日ではないので使えません」とはっきり断って問題ありません。

スタッフへはどう説明する?【納得してもらう伝え方】

ただ「法律で決まっています」と突っぱねると、スタッフのモチベーションが下がってしまうかもしれません。

以下のように、分かりやすく、かつ誤解を解くように伝えましょう。

おすすめの回答例

「有給休暇というのは、『本当は仕事がある日に、お給料をもらったまま休める』という制度なんだよ。」

「だから、もともとシフトが入っていないお休みの日に使うことはできないルールになっているんだ。」

「もし有給を使いたいなら、シフトが入っている日に『この日は有給で休みたいです』と申請してね。」

ポイント

「ダメ」ではなく「仕組み」を話す: あなたの意地悪で断っているのではなく、制度の構造上できないことを伝えます。

正しい使い道を教える: 「使うな」と言っているわけではないことを強調するため、次回のシフト提出時に使うよう促しましょう。

まとめ

有給休暇はいつ使える?
A.「労働義務のある日(シフトが入っている日)」にしか使えない。
「金欠だから休みの日に有給を使いたい」と言われたら?
A.原則として断ってOK.
週1勤務のバイトにも有給はある?
A. ある。週1回でも半年以上継続勤務していれば、労働日数に応じて法律に基づいて付与される(比例付与)。

管理者側が正しいルールを理解し、公平に運用することで、スタッフとの信頼関係を守っていきましょう。

アルバイト・パートスタッフの有給休暇管理や、シフト作成に関するお悩みがございましたら、ぜひお気軽にDFEまでご相談ください。


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